苦手意識が強い国語の記述。得点をあげる勉強方法
国語という科目は「勉強しにくい科目」でもあり、「教えにくい」科目でもあります。
理科や社会のようにとにかく暗記させればある程度は点数が伸びるということもなく、はっきりとした形が見えにくい科目だからです。
そのなかでも生徒が特に苦手としているのが「記述問題」です。これができないために国語の点数が伸び悩んでいる生徒が数多くいます。
そこでここでは記述が苦手な生徒が点数を上げるにはどうすれば良いかについて紹介していきたいと思います。
▼目次
記述問題が解けない理由
入試問題の国語の配点は全問が同じ点数ではありません。
例えば漢字や記号問題が1点、単語で答えたり短い記述が2点、長い記述は3~4点というように分かれています。つまり記述問題が苦手で解けない生徒は国語で高得点をとることは不可能なのです。
しかし「記述問題は得意だ」という生徒はほとんどいません。ほとんどの生徒が「苦手」「自信がない」という状況です。
これを「本を読まないからだ」「生まれ持ったセンス」と片付けてしまう人もいます。もちろんこういった要素がまったくないことはありません。
本をよく読んでいる子どもは教えられてもいないのにある程度国語が得意でなんとなく記述も解けるということがよくあります。その意味では本を読むということは重要なことだと言えます。
ただそれがすべてではありません。
そもそも「記述問題の解き方」を習っていないという可能性もあります。記述問題は特殊な問題ではありません。
解き方をしっていて、ある程度慣れるまでやりこんでいる生徒はそれほど苦手意識がなく解くことができる問題と言えます。
苦手意識を責める前にしっかりとした解き方を教えてあげるところから始めましょう。
記述問題を解くにはどうすれば良いのか
大きな解答欄」「~字以内で答えなさい」を怖がらない
まず記述問題に苦手意識を持っている生徒は記述問題用の「大きな解答欄」「~字以内で答えなさい」という時点で嫌になっている場合があります。
「100字以内」と言われると「100字の文章を自分で考えなければいけない」と考えるからです。しかし実際には100字を自分で考える必要はありません。
その問題に対応した部分が本文の中に必ずありますので、その部分を見つけ出してそれをまとめる、ただそれだけのことです。
そのまとめ方や答え方によって満点をもらえるか部分点になるかの差はありますが、不正解で0点ということはなくなるでしょう。
つまり「答えがこのあたりか」と思ったら、とりあえずその部分を書いてしまえば点数がもらえるということです。
そう考えるとだいぶ気も軽くなりますね。
答え方をシンプルに考えよう
そしてもう一つ重要なのが「答え方」。
これを間違えてしまうと内容がだいたい合っていても不正解にされたり大幅に減点されたりします。記述問題が苦手な生徒はこれをわかっていない可能性があります。
例えば「なぜ~?」という問題であれば「~から」「~のため」と答える、これが基本です。「どういうことですか?」という問題であれば「~こと」と答えるのです。
内容が少しずれていることがあっても答え方がしっかりとしていれば点数はもらえます。
それでも苦手な生徒は「どのあたりが答えなのかもはっきりわからない」場合があります。そういった場合は「ざっくりと」でも構いません。
こういった記述問題が出されるには特徴があります。「物語文」であっても「評論文」であっても問題に出される部分は「主人公の気持ち」「作者の主張」などが中心です。
これらの問題はその話のことがらについて「良い、好き、正しい」というプラスイメージか、「悪い、嫌い、間違えている、正しくないと思う」というマイナスイメージのどちらかが答えになることが多くなります。
うまく答えの文章にまとめることができないときは、とりあえず「プラス」か「マイナス」かを判断しましょう。それに正しい答え方をつければ、記述の答えの大部分は出来あがります。
また、このざっくりと考える解き方は「あらすじを答える」タイプの問題にも応用できます。具体例を多く挙げて細かく説明をしている説明文などはそれに惑わされると何について書かれている文章なのかがわからなくなります。一度わからなくなると読めば読むほどややこしく考えてしまい何も答えられなくなっていきます。
こういったときは難しく考えることなく「結局何を言いたいのか」だけを考えると大丈夫です。
細かい箇所にこだわることなく全体を読んで、一言で説明するとどうなのかだけを考えると意外とすんなり答えることができます。
まとめ
記述問題は難しいと思って解くと非常に難しく感じますが、正しい解き方、答え方を知って取り掛かれば決して解けない問題ではありません。
そして記述問題は慣れが必要です。
解き方を知った上で似たような記述問題を何問も解く練習をして添削を受けることを繰り返していれば苦手意識もすぐになくなっていきます。
記述問題を難しいものだと思わずに取り掛かることが重要なのです。