2020年から新教育課程スタート!小学生の保護者が押さえておきたいポイント
2020年度から、新教育課程がスタートします。
簡単にいうと、文部科学省が定めている「学習指導要領」が改訂されるということです。
新教育課程が始まると、いったい何が変わるのでしょうか?なぜ変わらなければならないのでしょうか?
簡潔にまとめました。
▼目次
2020年度からの新教育課程とは?
文部科学省が定めた教育課程の改訂
そもそも教育課程とは、「文部科学省が定めた、全国どこの学校でも一定の水準が保てるようにするためのもの」です。
そして新教育課程とは、それを新しい時代に合わせて改訂したものを指します。
新教育課程の内容
新教育課程の方向性は「社会に開かれた教育課程の実現」です。
基本理念を要約すると、「よりよい社会を創るという目標を学校と社会が共有し、連携して実現を図る」というものです。
新教育課程の内容を最も簡潔にいうと、「よりよい社会を創るためによりよい教育を行っていきましょう、そのために社会と学校で連携しましょう」になります。
新教育課程の目的は?
変化する社会に対応する
近年、スマートフォン・AI(人工知能)などの普及や発達によって、社会は大きく変化しています。
2019年現在小学生の人たちが大学を卒業する頃には、2019年現在には存在しない職業に就く人も多いだろうと言われています。
そのように変化する社会に生きる上で、これまでの教育課程では十分な教育ができません。
そこで、教育課程が改訂されました。
生きる力を養う
変化する社会では、どのような力が必要になるのでしょうか。文部科学省は総合して「生きる力」と呼んでいます。
具体的には、以下の3つの力を育めるような教育課程が始まります。
- ・学びに向かう力、人間性など
- ・知識及び技能
- ・思考力、判断力、表現力
新教育課程で何が変わる?
英語とプログラミングの授業開始
大きな具体的変化として、英語とプログラミングの授業が小学生で必修になります。
英語は、小学校中学年から開始します。
英語学習の目的は、英語で「聞くこと」「読むこと」「話すこと」「書くこと」を通じてコミュニケーションができるようになることです。
中学年では「聞くこと」「話すこと」を中心に行い、高学年で段階的に「書くこと」「読むこと」を行っていきます。
プログラミングは、低学年から始まります。
しかし、必要以上に構える必要はありません。
きちんとパソコンの操作方法から教えてくれますし、低学年のプログラミング授業の例は「日本語の文章の、主語と述語を組み合わせてみよう」といったものです。
とはいえ、小さいうちからパソコンに親しませてあげるのをおすすめします。
教科書の内容が変わる
教科書の内容も変化します。
質と量の充実が目指されています。
具体的には、補修的な内容と発展的な内容が両方追加されます。
児童によって違う発達に合わせるためです。
質の面では、他の教科や実社会と関連付けた内容が追加されます。
また、「なぜ学ぶのか」という理由や「レポートの作成」に関する項目も充実します。
授業内容が変わる
新教育課程に伴って、授業内容も変わります。
先ほどお伝えした英語とプログラミングが追加されるのもそうですが、従来の教科もより「生きる力をつける」のに注目した内容に変化します。
例えば、理科の授業。
これまでより実験や観察が重視され、結果の意味を自分で考える活動が増えます。
また算数の授業では、「数学的活動を楽しめる機会を設けるように」と学校の先生に指示がきます。
一例として、グループを作って少し難しい問題をみんなで考えるといった活動が行われるでしょう。
保護者は何をすればいいのか
とにかく、まずは調べる
この記事でお伝えした内容は、新教育課程の最低限の要約にすぎません。
ですから、まずは保護者さまが新教育課程についてしっかりと調べておきましょう。
文部科学省のホームページに、わかりやすい解説がたくさん載っています。
お子さんと話し合う
「2020年から、学校でもっと賢くなれるような勉強をするんだって」と伝え、一緒に新教育課程について調べてみましょう。
文部科学省の解説は小学生のお子さんには少々難しいでしょうから、保護者さまがかみ砕いて具体例と一緒に教えてあげてください。
知識をつけた上でサポート
新教育課程でも謳っている通り、知識こそ力です。
しっかりと調べ、一緒に考え、お子さんが学校で学びやすいように必要なサポートはなんなのか、考えてサポートしてあげてください。
新教育課程スタートに向けて
新教育課程は、2020年4月からいよいよ始まります。
不安に思う保護者さまもいるかもしれませんが、不安なのはみんな同じです。
まずは保護者さま自身がよく調べ、学校の先生、他の保護者さまたち、家庭教師の先生などとよく相談してください。