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将来的にはスタンダードに?反転授業とは?

「反転授業」という言葉を知っているでしょうか?

授業といえば、まずイメージされるのは教師や講師が教壇に立って黒板やホワイトボードを使いながら説明、解説を行うというものだと思います。

そして授業で行われた内容の復習として宿題が出され、家庭ではその宿題を行うというのが普通でした。

反転授業はこの従来行われていた授業を「反転」させたものです。

すなわち生徒が家庭でパソコンやタブレット端末を利用して映像教材による授業を受け、学校の授業時間には復習として演習問題を解いたり、教師に質問したり生徒同士で話し合ったりするのです。

すでに世界の諸地域で取り組まれているもので、日本でも自治体単位でこれを導入しているところや予備校などで行っているところがあります。

これからの授業スタイルを一新する可能性がある反転授業ですが、これにはメリットとデメリットが考えられています。

ここではそれらを順に見ていきたいと思います。

▼目次

1. 反転授業のメリット

家庭で学習する習慣がつく

現在でも受験を意識していない小中学生は宿題以外は家庭で勉強する時間はほとんどないということが多くあります。

しかし反転授業では家庭で授業を受けなければ学習が何も進みません。

学習していない状態で学校に行っても授業時間の演習や話し合いには参加できないために家庭で学習をせざるを得ないのです。

実際に反転授業を導入している自治体の報告では家庭での学習時間が1.5倍~2倍ほどに増えたとなっています。

教師が生徒の学習到達度を理解しやすい

従来の講義型の授業では1:30などの割合で授業が行われるためにどうしても一方的な講義になってしまい、その授業内で生徒がどれだけ学習内容を理解しているかということは把握はしにくいスタイルでした。

しかし反転授業のスタイルでは、生徒が学習して理解してきたことを確認するのが授業時間ということになるために、生徒がどれだけ内容を理解しているかということが把握しやすくなるのです。

さまざまなコンテンツを利用しての学習が可能

近年インターネットメディアの急激な普及により動画配信サイトなどで無料講義などが多く配信されています。

与えられたり指定された映像教材で学習し、さらにこういった動画などを利用して自分の勉強したい内容、さらに補充したい内容などを学ぶことができます。

これも従来の講義型の授業ではできなかったことと言えます。

生徒の自主性を伸ばす

生徒が座っていて教師が前で話すという従来の授業では、極端な話、生徒が寝てしまっていても授業は進んでいきます。

起きたときには授業が終わっているということもあります。

また、体調不良などで学校を欠席した場合にも授業はカリキュラム通り進められて授業内容が飛んでしまうということもありました。

しかし反転授業では自分が操作しなければ動きません。

また自宅で行うことができるために病欠しても授業を受けることができるというのもメリットになります。

2. 反転授業のデメリット、問題点

生徒の学力差がさらに大きなものに

自宅で学習できるというメリットは間違えるとデメリットにもなります。

自宅で映像教材などでしっかりと授業に取り組む生徒と、それでも家庭では何もしなかった生徒との差が従来の授業よりもさらに顕著に出てくるというものです。

学校の授業では演習や話し合いが行われるだけで細かい解説がされずに家庭でも授業に取り組まなかった生徒は一切授業内容に触れることなく進んでいってしまうのです。

そのために学力差がさらに大きなものになるということが考えられます。

保護者の負担が増える

家庭での学習ですので、どうしてもその学習の管理は保護者が行うことになります。

生徒の年齢が低いときほどその負担は増えると考えられます。

保護者の帰りが遅く管理できないという家庭と保護者が常に管理している家庭では学習の進み方も差がでてきます。

そういった保護者の負担の増加が懸念されています。

メディア教材を生徒に与えることの弊害

実際に生徒一人一人にタブレット端末を持たせて授業に活用したりしている学校はすでにあります。

こういった学校では休み時間や家庭などでそのタブレット端末を利用してゲームをしたり娯楽動画を見たりするという問題が数多く起こっています。

セキュリティブロックをかける場合もありますが、そうすると無料講義動画なども見れなくなるということもあり、使い方のルール付けが難しいという問題があるのです。

ハードウェアの確保

スマートフォン、パソコン、タブレット端末などは急激に普及しており、各家庭にも複数台あるということが当たり前のようになってきています。

しかし100%すべての家庭でインターネット環境が整っていて、パソコンやタブレット端末があるというわけではありません。

それらの格差がでないような取り組みが自治体には求められています。

3. まとめ

メリットとデメリットの両方が多くあげられる反転授業ですが、従来の授業では養えなかった思考力がつくため、勉強だけでなく仕事等にも生かせる能力アップになるかもしれません。

デメリットが少しずつ解消され、メリットがさらに増加していくとともに反転授業はさらに普及していくと言えるでしょう。